小野喜規

Ono Yoshinori

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建築の考え方

身近にあるものが、じんわりと趣をもって感じられる。そんな雰囲気が僕はとても好きです。
ですから僕は、斬新でかっこいい形の家をつくるというよりも、身近にあるものと共にあることが心地よく感じられるような家をつくりたいと思っています。
スタンダードなデザインのなかに、居心地のよいスペースをひとつひとつ丁寧に織り込んでいきたいと思います。

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オノ・デザイン建築設計事務所

小野喜規Ono Yoshinori
一級建築士（No.296996）

1974年　京都府生まれ。
早稲田大学理工学部建築学科卒業。同大学院修士課程修了。
山下設計、村田靖夫建築研究室を経て、2005年オノ・デザイン建築設計事務所設立。
2007～2018年　早稲田大学芸術学校非常勤講師。

メッセージ

建て主の方とじっくりと打合せを重ねながらつくった家には、流行のデザインとは別の、独自の個性が宿ることでしょう。
そしてそれらの個性的なスペースを、一日のなかで行ったり来たり、上ったり下りたりしながら過ごすことは、まるで風景を巡っていくような変化が感じられ、いつも新鮮な気持ちを日々の暮らしにもたらしてくれることと信じています。

建築デザイン

窓辺をたのしく、うつくしく

住まいは明るい場所や陰りのある場所の両方があることで、奥行きのある豊かな雰囲気になると思います。

日々の暮らしのさまざまなシーンをイメージしながら、窓からの眺め、自然光の採入れ方、風の流れをデザインしていきます。

それらは、個性あふれる開口部の姿かたちとなり、窓辺に情緒あふれる雰囲気をつくりだしてくれることと思います。

暮らしの器　暮らしの道具

住まいは、日々の暮らしを包み込む「うつわ」だとも言えますし、日々の暮らしに役立つ「道具」だとも言えます。

良いうつわや道具がそうであるように、長年に渡って丈夫であること、使い勝手がよいこと、質感に味わいのあることにこだわって住まいを設計していきます。

アウトドアリビングを楽しむ

住まいの生活空間が屋内だけではなく屋外にまで広がれば、日々の暮らしの楽しみや豊かさも広がっていくと思います。

コーヒーを飲んだり本を読んだりするのに快適なテラス。植栽の手入れが楽しい庭。雨の日でも荷物の出し入れがしやすいバックスペースなど。屋内とのつながりを大事にしながら屋外の生活空間をきめ細やかにデザインしていきます。

提案例

公園の緑を採り込む２世帯住宅　～眺めの良さを満喫する手法～

なるべく緑を身近に感じ、緑に寄り添うような暮らし・・・そんなことを思い描いて公園に面した土地を購入されたＭさん。

その眺めの良さを活かすべく、ＬＤＫの窓辺には高さの低い本棚カウンターを造り付け、窓辺が落ち着いたコーナーのような雰囲気になることを心掛けました。

一方でロッジアは、屋根のかかったオープンエアのスペース。
テーブルとイスを置いてＢＢＱでも読書でも多目的に使えます。高めの腰壁のおかげで、公園からの視線も気になりません。

テンションの上がるキッチンがほしい！！

料理がとても好きなOさん。将来は小さなキッチンスタジオができるようなキッチンを希望されました。

小住宅の限られたスペースのなかで、南庭のテラスに面した特等席にあえてキッチンをレイアウトし、キッチンに立つこと自体が楽しくなるようにしました。

キッチンもダイニングも木製の大きな窓から気持ちよく庭が眺められます。

「なんとなく落ち着く、いい家」とは

言葉としてはシンプルだけれども、とても難しいお題ですね。
施主のＨさんはご夫妻共に陶芸家。ホンモノの素材に日々触れているからこそ、家の素材もホンモノでありたい。無垢の床板、しっくい塗の壁、緑だけがきれいに見える窓辺など。

余計なモノを削ぎ落し、質感のある素材と、包み込むような空間のカタチ、窓からの選び抜かれた風景。それだけでできあがった職住一体のスペースは、派手さはないけれども落ち着きのある、じんわりと居心地がよい家になりました。