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ザ・ハウスで建てた家
自然と対峙する二世帯の家。
東京都日野市K邸 設計監理:荒木 毅
「い つかは一軒家に住みたい」と考えていたKさん。当初は中古住宅を探すものの、理想的な物件に出会えず、土地から探すことになりました。

Kさんが出会った土地は、丘の中腹にある先が尖った変形地。「ここにどんな家を建てようか?」と考え、ザ・ハウスに足をお運びいただいたのは2011年5月のことでした。

依頼を受けた建築家・荒木毅さんは、家のどこに居ても外の緑と内の木の空間が一体にを感じ取れる家を設計します。シンプルな外観と力強い内部空間を合わせ持つこの家は、上昇する螺旋を描くように多くの意見を交わして構成されていきました。

「家づくりは、海外旅行に行くよりも面白く、私たちらしい旅をしているようだった」と振り返るKさんはどのような家づくりをされたのでしょうか。お伺いしてみましょう。

家を建てようと思った経緯は?

団地暮らしが長かったので「いつか一軒家に住んでみたい」と思っていましたし、年齢的にも住宅ローンを組む最後のチャンスと考えて動き出すことにしました。

親と同居する予定があったので、マンションよりは一軒家の方がプライバシーを保てるだろうと思いましたが、新しく家を建てられるとは思っていなかったので、最初は中古住宅を探しました。

不動産屋のネット情報を頼りに、中古住宅が出ると見に行って夫に報告する、という繰り返しの中で、夫もだんだんと家づくりに関心を持つようになり、「この家どう思う?」と言って場所を教えておくと自分でも見に行くようになりました。

結果、「安く買っても直すには思った以上にお金がかかる」、「間取りに制限がある」など、希望通りの中古住宅を見つけるのはかなり難しいということがわかってきました。

それなら、土地だけ買って低予算で家を建てた方がいいかもしれないと思い始めたころ、今の土地に出会いました。先が尖った細長い土地で、売れ残っていたものです。

現地に行ってみると思いのほか気持ちのいい場所で、隣地の緑が美しく、不思議と落ち着ける。夫も気に入り、購入することになりました。何もない土地を前にして「さて、ここにどんな家を建てようか?」となったのです。

当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?

住宅関係の本や雑誌をたくさん読んで、建築家の設計した家に惹かれるようになっていました。
あまり条件がよくない土地なので「建築家ならなんとかしてくれるだろう」と思っていたのです。

けれども、当時、夫は「建築家=デザイン過剰な家、工務店=質素・堅実」と思っていたようです。

近所で実績のある工務店はどこなのだろうと広告チラシなどを見ていたものの、建て売り住宅とあまり変わらない印象があり、魅力を感じませんでした。

本やネットで良さそうな建築家は何人か見つけましたが、自分たちの予算でやってくれるのか不安でした。「絶対この人!」という確信も持てないのに、相談に行くのも気が引けて、、、。そんなとき、ザ・ハウスを知ったのです。

店舗で見せていただいた作品集の中から、荒木毅さんの作風に惹かれました。シンプルでモダンだけれど、素朴で温かみのある初めて見る感じ。色味、質感も好みに合っていたんでしょうね。柱や梁が現しの家があり、山小屋みたいで夫も気に入りそうだと思いました。

実際に荒木さんにお会いすると、気取らない物腰で「いい人そうだけど、なにか企んでいそうな感じもする」面白そうな人だと思いました。家を建てるとなると長い付き合いになるので「ざっくばらんに話ができそうかどうか」は重要です。

ちょうどその日に内覧会があるとのことで見せていただいたところ、隅々まで神経が行き届いたすばらしいものでした。狭小住宅なのに窓の使い方が大胆で、明るくのびのびできる空間が印象的でした。

夫を説得して改めて事務所を訪ね、荒木毅さんご本人から説明を受けました。夫もすでに気持ちを決めていたようで、あっさりとその場で契約することになりました。

建築家・荒木 毅さんにはどんなご希望を伝えたのですか?

・二世帯住宅で、台所と風呂等は共有にするが、生活時間帯が違うので支障のないようにして欲しい。
・土地の広さや形状、周囲の環境を考慮し、日当りが悪そうだけれど明るくして欲しい。
・狭く区切られた間取りは嫌だから広々暮らしたい。
・とにかく奥の緑地の風景を生かして欲しい。

希望はたくさんあるものの、最初は「どうしてもこれだけは」ということしか上手く伝えられませんでした。ですが、荒木さんは「それだけで十分」と。
設計はもっとじっくり話し合って方向性を見極めてから取りかかるものと思っていたので驚きました。

あとは、月1回くらいのペースで荒木さんが用意してくださった図面を見ながら「これはいい」とか、「これは違う」とか話をして、だんだんと骨子が固まってきました。
着工してからは、週1回の現場打合せに無理矢理(?)参加させていただいて、隙を見て細かな希望を伝えていきました。

当初は、1階の奥にある板間にちゃぶ台を置いて食事をする案がありましたが、テーブルと椅子の生活ができるように。土間コンクリートもあったのですが、それをやめて板張りにしたいという希望を伝えました。その結果、土間っぽい色に塗った構造用パネルを使用するという珍しい床を提案いただきました。あとは、大量の本の置き場に困っていたので「壁一面の本棚」もお願いしました。

家族それぞれの希望の居場所についても伝えて取り入れてもらいました。
例えば、夫の居場所である書斎は壁に本棚を巡らせていて、気持ちよく篭れるようになっています。棚板の間隔もミリ単位で指定され、無駄なくぎっしり本が入れられます。

その他にも、収納内部の棚板の付け方や、玄関前のシンボルツリーを植える場所など細かい希望も伝えました。

実際に生活していかがでしょうか?

こんな小さな家で「簡潔でダイナミックな空間」が体験できるとは思いませんでした。

1階、2階の奥の大きな窓から見える緑や、高窓から柔らかく落ちてくる光はいつも清々しい気持ちにさせてくれます。

大きな窓いっぱいに隣地の桜の木が眺められ「この景色を活かして欲しい」という1番の希望をちゃんと叶えてくれたことが何より嬉しいです。

引っ越してから子猫をもらったのですが、全速力で端から端まで走り回っていますし、時々小さい子供が遊びに来ると、好きな場所を見つけてのびのび遊んでいます。とくに螺旋階段は大人気です。

我が家の部屋の間仕切りは最小限で、間仕切りの上部は抜けています。図面で見ているときは「どうなんだろう」と心配しましたが、「建物を一つの空間」にするための工夫だったのだと住んでみてよくわかります。最近、2階の本棚の上にスピーカーを設置したら音響が素晴らしいことがわかりました。音が高い天井に当たって上から降ってくるので、まさに「建物が一つの空間」として感じられて、ちょっとしたコンサートホールにいるみたいです。

住みやすさへの配慮もなされていて、家としての基本性能が高く身体が楽です。 キッチンとかお風呂とかもゆったり作られていて、ストレスを感じることがありません。

ペアガラスで遮音性が高く静かだし、空気の循環がよく、床暖房がなくてもストーブ一つで家全体が暖まります。玄関前とベランダの庇が深いので、夏でも冷房がよく効きますし、柱が太く、地震の際にもさほど揺れを感じないのも安心ですね。

以前は、建物は「箱」としか思っていませんでしたが、この家には「ユーモア」や「潔さ」など個性が感じられて面白いです。住み始めてからもなお新たな発見があるので、この家にはまだまだ知らない魅力が隠されているかもしれません。住みこなせるようになるには数年かかりそうですが、楽しく付き合っていけそうです。

ザ・ハウスを利用しての感想は?

実績のある建築家が登録されていて、その中から選べるのはとても安心感がありました。

店舗を訪ねると、コーディネータに「どんな家にしたいか」という話をして、たくさんの建築家の作品集ファイルを見ながら好みを絞る作業をしました。

それだけのことで、自分では気づいていなかった好みを読み取ってもらい、そこで荒木さんのことを教えてもらったのです。

荒木さんはザ・ハウスで初めて知った建築家でした。

また、「家を建てる」という大きすぎる目標に向かって固くなっている気持ちを受け止めてもらえたことで、すごく楽になって安心して先に進めた気がします。建築家の人柄の話は、私たちと相性がいいかどうか判断する上で参考になりましたし、本当に大きな助けになりました。

これから建築家と家を建てる方に一言

建築家との家づくりは時間がかかります。時間がもったいないと思うかもしれませんが、かけただけのことはあります。その間に自分にとって何が必要なのか、どういう暮らしがしたいのかを考えることができます。私たちはそういう時間を持ててよかったと思っています。

建築家との出会いから竣工まで、全期間を通して私たちにとっては「未知なる旅」でした。海外旅行に行くよりも面白かったです。また、出会った建築家の荒木さんは「地図なしで散歩するような人」なので、どこに連れられていくのかわからないという旅でした。ちょっと油断のならないところもあり(笑)。

でも、振り返れば「私たちらしい旅」だったなと思います。用意周到な人は用意周到な建築家と出会うのでしょうね。

出会いを求めて一歩を踏み出し、出会ったらその人を信じて旅をして下さい。きっといい景色がみられますよ。

所在地:東京都日野市
設計:(有)荒木毅建築事務所
施工会社:(株)山菱工務店
竣工日:2012年11月
敷地面積:133.04平米(40.24坪)
延床面積:90.33平米(27.32坪)
撮影:篠澤 裕
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