建築家と家を建てるとは

建築家の仕事

1基本設計

設計契約を結ぶと、まず基本設計を行います。

この基本設計の段階は、住宅をつくる中でも最も大切なプロセスといえます。
基本設計では建て主のご要望や土地の条件を踏まえて、コンセプトや間取り、イメージなどの住宅の概要(プラン)を提案します。

もちろん、そのプランで住宅を建てるわけではなく、これをたたき台に、建築家は時間をかけて建て主と話し合い、少しずつプランを修正しながら、 建て主にピッタリ合う住宅に仕上げていきます。 最終的に建て主が、プランを了解すれば、基本設計は完了です。

2実施設計

基本設計で完成したプランを基に、見積もりや工事が行える詳細な図面にしていきます。
一般的にハウスメーカーや工務店ではどの家にも共通の図面があるため、個別に描く図面は10枚程度で済みますが、 建築家の場合は、ゼロからその家のためだけに設計するため、50枚以上の図面を描く必要があります。

3確認申請

建設予定地の役所に、その住宅が法律に適合しているかどうかを審査してもらい、建築の許可を得ます。

4工務店選定のお手伝い

最終的にどの工務店に工事を依頼するかは建て主が決めますが、建築知識をあまりお持ちでない建て主に代わり、建築家が活躍します。

実施設計が終わり複数の工務店に見積もりを依頼する場合、建築家は各工務店から提出された見積書を詳細に検討し、 その中から建て主にこれと思われる工務店を推薦します。建築家は見積書を見れば、図面の意味を本当に理解しているか、 建築家の設計で工事をしたことがあるか、どのくらいの技術を持っているかなど、建て主にはわからない多くの情報を読みとることができます。

金額の安さだけで工務店を決めることは大変危険ですので、このようないろいろな要素を総合的に判断して、建て主に最終候補を推薦します。

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5予算の調整

これまでは、建築家が今までの経験からおおよそのコストを計算して、建て主の予算内に収まるように設計を進めてきましたが、 いよいよここで工務店からの見積書が上がってきます。

実際に見積りを取ると、経験が豊富な建築家の場合は建て主の予算から1割増くらいの金額が工務店から提示されることが多いようです。
建築家は建て主に現実の見積もりを見てもらい、本当に必要なものとそうでないものを話し合いながら整理し、超過した分を予算内に収める作業を行います。

6監理

設計と同じくらい大切な仕事が監理です。

監理とは、建て主が了解した図面通りに工事が行われているかをチェックしたり、図面に表せない細かい部分の仕上げ方などを工務店に指示する仕事です。
せっかくいい設計ができたとしても、マメで適切な監理をしないと、思っていたものと違う住宅ができてしまうことになります。
監理は、建築家やその所員が実際に現場に足を運んで行い、完成・引渡しまで続きます。

7完成・引き渡し