黒川 智之

黒川 智之

Kurokawa Tomoyuki

建築の考え方

「快適さ」や「居心地の良さ」と一口に言っても、人によってその内容は異なります。
依頼主との対話を通して、暮らしの中で何を大事にしているのか一緒に整理をしていくことで、要望の真意を理解し、その人に合った「快適さ」「居心地の良さ」を提案するようにしています。
また、我々は建物が建つ敷地には何度も足を運び、時間をかけて向き合い、その環境から見いだされる固有の豊かさのようなものを探すようにしています。
各々の住み手に見いだされる「快適さ」「居心地の良さ」と、環境に見いだされる「固有の豊かさ」とがあるべき姿として結びつく先に、豊かな日常を営むことのできる家が実現されるものと考えています。

黒川智之Kurokawa Tomoyuki
一級建築士(No.324501)

1977年 神奈川県生まれ。
東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了後、竹中工務店・Herzog & de Meuron(文化庁新進芸術家海外派遣員)・隈研吾建築都市設計事務所を経て、2012年に黒川智之建築設計事務所を設立。2019年に株式会社黒川智之建築設計事務所に改組。2018年より日瑞建築文化協会理事を務める。
趣味は旅行。


メッセージ

私達に設計をご依頼いただく皆様には、「キッチンはアイランドで」「部屋数は〇つ」「リビングは〇畳以上」といったスペースや物を具体的に規定するようなご要望ではなく、「狭いところで本を読むのが好き」「陽だまりで昼寝するのが好き」といったような生活の中におけるご自分の「好き」を集めていただくことから始めていただくようにしています。
「キッチンはアイランドで」といった言葉で会話を始めてしまうと、「キッチンとは」「アイランドとは」と言及することなく、使われる言葉を疑いのない前提のようにして考えてしまいがちです。それは、慣習に囚われているということになりますが、そうした無条件の決めつけのようなものは、建築の可能性を小さくしてしまいます。
一方で、「好き」というのは個人的な感情の発露であるため、慣習の囚われを無くし、自由な発想を導きます。
設計の初期段階では、このように発想の可能性を大きく広げ、話し合いを重ねながら徐々に本来到達したい場所へとたどり着くことができたらと考えています。
皆様との素敵な出会いを楽しみにしております。

環境との調和

私たちは、建物を設計する上で、敷地が都市部であっても豊かな自然の中であっても、同じように周囲の環境との関係を重視しています。

環境から住まい手が受ける影響、建物が周辺に与える影響を考え、それが総合的に良い方向に働くようなアイデアを模索し、形として反映するようなプロセスを採用しています。

建築と環境とがつながり、「在るべくして在る」といった印象を持っていただける建築を目指しています。

中間領域

私たちの設計においては、「建築と環境とをつなぐ」という考えを実現する方法として、中間領域的な場所を設定することが多いかもしれません。

半屋外的、あるいは半屋内的である中間領域を、内では得られない解放感、外では得られない安心感を満たす場所として位置づけ、そうした中間領域の存在により、内部を大きく開く・外部を大きく取り込むきっかけを得ることを考えます。

皆で使う場所をより豊かに

設計を始める段階において、必要諸室を確かめ、各諸室をどうしたいかを確認するという所謂一般的な設計プロセスを採用していません。

私たちは、生活する居場所について時間軸を含めて考え、より多くの人がより多くの時間を過ごす場所を重視し、そこがより豊かな空間となるよう考えを巡らせます。

そうした住宅の中における主役のような場所が、空間の骨格のようなものを形作ることとなります。

敷地の形状を活かしたスキップフロア

敷地の傾斜を建物内部に取り込み、床をスキップフロアで構成することで、床の段差によって適度にスペースが分節されるアイデアを提案しました。

子どもが独立し、これから夫婦二人の生活をむかえるクライアントと、細かい部屋は不要ということで考えが合致し、喜んでいただける提案となりました。

こうした断面的な分節の考えを平面的にも実現できるように、壁や家具で緩やかにスペースを仕切るアイデアも採用しています。

街との間に適度な距離感を生む中間領域

大森の工場付き住宅は、大田区の町工場の点在するエリアに建てられた住宅です。

高い密度で住宅が立ち並ぶエリアですが、クライアントは開放的な暮らしを望んでいました。

住宅密集地において住宅を周囲に開く場合、「開く」というよりは「晒される」という印象となります。
そこで、住宅の外側に傘状の覆いを被せ、街と住宅との間に中間領域的な場所を差し込むことで、住戸を大きく開く在り方を実現しました。

生活の中心となるダイニングテーブル

90㎡程の広さのマンションリノベーション。
施主の家族構成は、夫婦二人と子ども二人の4人家族。

個室のスペースは収納や机を設けず極力サイズを絞り、家の中心に大きなテーブルとそれをコの字型に囲む収納を据え、家族みんなのテーブル・収納として共有する提案としました。

コの字型の収納に個室と繋がる開口部を設けられており、開閉によってみんなのスペースと繋がったり分節したりと、オンオフが切り替えられるにしています。

黒川 智之さんの魅力

知的でコミュニケーション能力の高い建築家です。

問題解決型のご提案をなさいます。

得意分野

シンプルな空間を創り出すことを得意とされます。

こちらのコラムから雰囲気を感じていただけます。
https://thehouse-a.jp/column/001/column001-3.html

設計の進め方

契約後に設計スタートとなります。

スケジュールは1~1年半が目安です。

設計コスト

近年はRCの坪単価150~200万円の物件を手掛けておられます。

2015年には坪単価80万円台の木造の実績もございました。

受賞歴

  • 2005年 香港デザイン専門学校国際設計競技 ファイナリスト入賞(二次審査辞退)
  • 2015年 岩国市鵜舎基本設計等業務プロポーザル ファイナリスト
  • 2016年 那須塩原まちなか交流センター設計業務プロポーザル 佳作
  • 2018年 「猿江の住宅」 キッチン空間アイデアコンテスト 部門賞
  • 2018年 「駒岡げんきっず保育園」神奈川建築コンクール 一般建築物部門 アピール賞(環境)
  • 2019年 愛川町ホテル計画デザインコンペ 最優秀賞
  • 2020年 「駒岡げんきっず保育園」 アイカ施工例コンテスト 特別賞
こちらは面談時にご紹介させていただくページとなります。
ご希望の方は、ザ・ハウスへのご相談予約(無料)をお申し込みください。

<ご案内できること(一例)>

◯◯さんの魅力 どのような魅力のある建築家であるか

設計の進め方 建築アイデアの生み出し方・説明の仕方(論理的・感覚的)等

建築コスト 平均的な坪単価・設計料等

〇〇さんに依頼したお客様の声 過去のマッチング事例からご紹介

今までの建築実績からわかる得意分野 崖地・狭小地・路地状等、特徴的な土地の事例や、リノベーション・二世帯住宅・商業施設等種類ごとの事例まで建築家の特性を網羅

その他ご面談の中では、建築家との強い信頼関係と過去のマッチング実績に基づき理想の建物を建てるために必要な情報全てをご案内しております。

すでに気になっている建築家がおられる方から、ハウスメーカー・工務店とまだ迷っておられる方まで、どのようなお悩みでもご相談承ります。
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