生活拠点を二つもつということ

2021.12.26

私は“暮らし方は自分でデザインする“をコンセプトに2017年、子どもの小学校入学を機に逗子に移住し、同時に丹沢湖の上流に自分で設計した「山のセカンドハウス」を使い始めました。この頃から、働くことと遊ぶことを平日と休日で分けるON/OFFの暮らしから、在宅ワークも取り入れ、平日休日問わず、数時間働いた後に子どもと遊び、子どもが寝てから仕事を再開するような「職遊一体」の暮らしを実践しています。そんな暮らしにおいて「山のセカンドハウス」は、家族や友人と週末や長期休暇に過ごし、周囲にある山のハイキングや湖でのサップなどの趣味の拠点として活用するだけでなく、最近では多くの子ども達が野外活動センターのように使う、開かれた場所としての可能性も探っています。
多くの人が気軽に二つ目の拠点・セカンドハウスを持ち活用し、常識にとらわれず自分らしい暮らしを実践して欲しいと思い、お勧めのセカンドハウスについて書きたいと思います。

①建てる場所

〜地価の高い地域は避ける〜
敷地の周囲に豊かな自然環境があるだけでなく、自分の趣味を満喫する「拠点」としても捉え、場所を選ぶと良いと思います。また、別荘地としてネームバリューのある地域である必要はなく、知名度の低い地域の方が人混みや渋滞に巻き込まれることなく非日常を感じることができると思います。最近は、高速道路のSAやPAにETC専用の出入口が設けられ、この出入口からアクセスしやすい場所も狙い目だと思います。このように地価の高い別荘地を避け、土地購入の金額を抑えることがセカンドハウスを手に入れられるファーストステップになると思います。また、月に数回行くことを考えれば自宅から2時間以内でアクセスできる場所を選ぶと良いでしょう。

②セカンドハウスの空間

〜自宅とは違う設えと使い方〜
私の自宅はリビングダイニングに家族が集まり、賑やかで楽しい時間を家族と過ごしています。この日常に対し「山のセカンドハウス」では個人の時間や空間を大切にするために区切られた7つの短冊状の空間を並べ、すべてに豊かな周辺環境を取り込みました。この7つの空間はプロポーションや仕上げ、光の取り入れ方がそれぞれ異なり、固定的な家具を置かずに使う人のその時の気分で好きな空間を選び、可動式の家具を動かして居場所を決めるような使い方としています。階段室は幅を広くすることで階段はベンチとなり子どもたちは座って本を読む居場所になっています。

③地域との関わり

食材は自宅近くのスーパーで買い込んで行くのではなく、少し遠回りでもセカンドハウス周辺の地のものを道の駅や個人商店で食材の調達することをお勧めします。それは季節を感じることであり、その場所を知ることでありコミュニティが生まれるきっかけになるからです。