過不足なく暮らせるフレキシブルな家
K様(東京都中野区)
唯一無二の「自分たちの家」を建てたいとお考えだったKさん。
納得の土地が見つからず、新築計画が保留になりかけましたが、強い思いが通じたのか、自分たちに合った土地を見つけることができました。そして、次の難関である建築家選びに難しさを感じながら、2005年4月、ザ・ハウスに来店されました。
住まいに対してしっかりしたイメージを持っていたKさん。建築家・高野保光さんは、Kさんから伝えられる言葉を通して想像力や発想力を発揮し、設計を進めていくことが出来ました。そして、具体的な要望を整理し、形にするのはもちろんのこと、Kさんご家族のこだわりや思い、夢を形にした家を完成させました。
自分たちの思いがたくさん詰まった家は2006年9月に完成。妥協することなく、完成までたどりつくことが出来たKさんに話を伺いました。
家を建てようと思った経緯は?
以前はマンションに住んでいましたが、日当たりや風通しの悪さにずっと不満を感じていたことと、子供の成長に伴って間取り的にも不便になっていたことと、そして、たとえ小さくても集合住宅ではない「自分たちの家」というものを持ちたいということを思っていました。
子供の学区内という非常に狭い地域で建築条件無しの土地を探していたので、納得できる物件がなかなか見つかりませんでした。
建売りや条件付土地も検討したこともありましたが、やはり満足いくものに出会えず、とりあえずマンションをリフォームしてしばらくはそのまま住もうかと思っていた矢先に、タイミングよく近所に良い物件が見つかったので、家を建てることにしました。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
ハウスメーカーを検討したこともありましたが、自分たちの生活にとって過不足を感じる要素ばかりが目に付きました。
それに比べるとやはり、テレビや雑誌等で建築家の建てた家が紹介されているのを見るにつけ、建築家にお願いしたほうが自分たちの満足する家が建つのではないかと考えていました。
建築家・高野保光さんにはどんなご希望を伝えたのですか?
大まかなイメージとしては、明るくて風通しの良いこと、見た目にシンプルな内外装で、あまり部屋(個室)で仕切らずにできるだけ広い空間にしてほしいということを伝えました。
それから、家事動線や収納スペースについては、いろいろと要求をしたので高野さんをかなり悩ませてしまったのではないかと思います。
実際に生活していかがでしょうか?
住み始めてから、ようやく秋と冬の半年間を過ごした所ですが、冬場でもリビングなどは本当に明るくて、日中は電気を点ける必要はありません。住宅密集地なのですが、窓の配置や中庭があるおかげであまり閉鎖的な感じも無く、陽の光はもちろん雨や風も含めて自然が感じられるのも嬉しいことです。
子供たちもそれぞれ自分の部屋が出来たので、かなり満足なようです。子供部屋と言ってもただ完全に閉じられた状態ではなくて、戸一枚で必要なときには一人だけの空間になりますし、開けると隣のスペースと繋がって大きな一つの空間にもなり、フレキシビリティがあるのも良い点です。
また、設計の打合せの中ではなかなか分からなかったのですが、本当に細部にまでこだわってデザインされていることを感じます。
ただ、実際に生活していく上で、メンテナンスのことなどを考えると、もう少し汎用的につくっておいた方が良かったかなと思う部分もあります。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
ザ・ハウスさんを利用する前に、直接建築家にお会いしたこともあったのですが、建築家に家を設計してもらうという行為が、まだなんとなく恐れ多い気持ちが無きにしもあらずだったので、実際に会っていろいろな話をしたりすると、ちょっと作風が好みと違うかなと感じても、なかなか断りにくいものだということも実感していました。
そういう意味でも気兼ねなく自分たちに合う建築家を選ぶことが出来ることは良いと思いました。
ただ、紹介サービスを受けた一人目の高野さんに決まり、その後は全く何も連絡やサポートを受けることは無く、我々ユーザーからすれば無料サービスなので特に不満があるわけではないのですが、多少の状況確認程度の連絡はあってもよいのかなあと、正直感じました。
また、結果的に購入には至りませんでしたが、建築条件の無い土地を紹介してくれるメーリングサービスは、自分で家を建てたいという人にとって他にはないものでしたので、ありがたく利用させていただいておりました。(利用していたのはビーンズコープさんになる前のサービスです。)
自分の要望に合う建築家を紹介していただけたので、良いシステムだと思いました。
これから建築家と家を建てる方に一言
実際にそこで生活するための家を建てるのですから、デザインと実用性のバランス感覚が自分と合っているかどうか、という観点も建築家を選ぶ上で大事な要素だと思います。
建築家に依頼してできた家は、どうしても見た目のデザインの良さばかりに目を奪われてしまいますが、オープンハウスなどがあれば積極的に足を運んでみて、もし自分のイメージと何か違和感を感じるようなことがあれば、それが施主の要望でそうなっているのか、建築家が通常行なっている設計の範疇なのかを確認してみることも、ひとつの方法かと思います。
データ
- 建設地
- 東京都中野区
- 竣工日
- 2006年9月
- 設計
- 高野 保光
- 施工会社
- (株)武田工務店
- 構造
- 木造
- 敷地面積
- 102.85平米(31.1坪)
- 生活スタイル
- 単世帯住宅
- 撮影
- 石井雅義
- 種類
- 新築
本体価格
総工事費(税別)から、それぞれの敷地や建主の事情によって変動する解体工事、仮設工事、杭・地盤改良工事、引込工事、外構工事、冷暖房・空調工事、 その他建物本体に固定されていないものの工事を除いた金額。実際にかかる費用よりも坪当たり10~30万円ほど安く見積もられます。
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