心を託した建築家との家づくり
T邸(東京都渋谷区)
ご自身で選んだ建築家と約1年をかけて設計を進めていたTさんですが、次第に相性に違和感を覚えるようになり、計画をいったん仕切り直すことにしました。新たなスタートを切るきっかけとなったのは、ザ・ハウスで出会った直井克敏・徳子さん。作品はもちろん、その人柄にも強く惹かれ、家づくりを託す決意をされました。完成した住まいには、日々の暮らしの中でふと心を動かされるような瞬間があるといいます。Tさんの家づくりの歩みについてお話を伺いました。
家を建てようと思った経緯は?
子どもたちの学校や、これからのライフスタイルを見据える中で、家で過ごす時間の質をもっと高めたいと感じるようになりました。
賃貸のマンション住まいでしたが、住まいに自分達の生活を合わせている感覚がありました。それを、生活が中心の暮らしに変えたいと考えたのです。また、今後は長くひとつの地域に根ざして暮らしていきたい。そんな思いから、家を建てることを決意しました。

当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
当初は住宅展示場をいくつも回り、あるハウスメーカーと具体的な話を進めていました。でもそのとき感じていたのは、「これが本当に住みたい家なのか?」という違和感でした。なんとなく「まぁ、こんなものかな」と思いながら選んでいた自分に気づき、家づくりそのものを一度立ち止まって見直すことにしたんです。
そこで、建築家に依頼するという選択肢が現実的なものとして浮かび上がってきました。

建築家:直井克敏・徳子さんにはどんなご希望を伝えたのですか?
全体としては、シンプルでミニマルな佇まいを理想としていました。その上で、日々触れる部分にはできるだけ本物の素材を使いたいというこだわりがありました。
また、家族それぞれの気配を感じながら過ごせる空間づくり、そして家の内と外を緩やかにつなぐ“セカンドリビング”のようなテラスも希望としてお伝えしました。

実際に生活していかがでしょうか?

どの場所にいても、ふとした瞬間に目に入る景色がとても美しく、日々の暮らしの中で何度も心を動かされています。
壁や窓のライン、細部の納まりまで丁寧にデザインされていて、その美しさにハッとすることがあります。
建物全体が静かに語りかけてくるような感覚があり、住み始めてからも新たな発見があります。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
実はザ・ハウスさんに相談する前に、自分で探した建築家の方と契約し、約1年近く設計を進めていました。ただ、進めていく中でどうしても相性に疑問を感じるようになり、最終的にその契約を解除することになったんです。
そんな経験もあって、自分一人で探すよりも、多くの建築家を知っているプロフェッショナルにアドバイスをもらいたいと思うようになりました。そういう意味で、ザ・ハウスさんに相談し、直井先生たちと出会えたことには本当に感謝しています。

これから家を建てる方に向けて、メッセージをお願いします。
自分が本当にほしい家は、自分にしかわかりません。しかし、建築家はその想いを、バックグラウンドや日々のやりとりの中から丁寧に汲み取って、かたちにしてくれる存在です。
その建築家が手がけた作品に惹かれることはもちろん大切ですが、人としての相性も同じくらい大切だと感じました。
家づくりは長く関わるパートナーとの共同作業なので、焦らずじっくりと信頼できる相手を見つけてほしいと思います。

データ
- 建設地
- 東京都渋谷区
- 竣工日
- 2025年3月
- 設計
- 直井克敏・徳子
- 施工会社
- 小川建設株式会社
- 構造
- 混構造
- 敷地面積
- 133.62平米(40.4坪)
- 施工床面積
- 247.91平米(75坪)
- 生活スタイル
- 単世帯住宅
- 撮影
- 上田宏
- 種類
- 新築
本体価格
総工事費(税別)から、それぞれの敷地や建主の事情によって変動する解体工事、仮設工事、杭・地盤改良工事、引込工事、外構工事、冷暖房・空調工事、 その他建物本体に固定されていないものの工事を除いた金額。実際にかかる費用よりも坪当たり10~30万円ほど安く見積もられます。
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