暮しにフィットした「普通の家」
M様(奈良県生駒市)
雑誌やネットなどで見た体験談では、建築家と家をつくるのはとても大変そうに書いている事が多かったけれど、私たちの場合は、本当に何の不満もなかったです、とMさん。
当初はハウスメーカーでプランを提案してもらっていたものの、納得できる家の形に出会う事ができませんでした。2007年11月、ザ・ハウスを見つけてご来店され、建築家・林雅子さんと家づくりがスタートしました。
気持ちの良い家に住まうMさんは、どんなスタンスで家づくりに臨まれたのでしょうか?
家を建てようと思った経緯は?
仕事で転勤があるため、家を建てるということをあまり考えていなかったのですが、実家の老朽化をきっかけに、2世帯用の住宅に建て替えた上で、両親と同居することを検討することになりました。
紆余曲折あって、結局、両親とは同居しないことになりましたが、その頃から「家を建てる」ということを真剣に考えるようになりました。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
両親との同居のための建て替えを検討する中で、当初はハウスメーカーなどに依頼して建て替えプランを提案してもらっていましたが、実家があった地域の建築基準が厳しかったこともあり、なかなか納得できるプランと出会えませんでした。
そんな中、ザ・ハウスのウェブサイトを見て、「こんな方法(建築家と家をつくること)もあるのか」と興味を抱いたのが始まりです。「建築家という人たちの豊富な経験や既成概念にとらわれないアイデアによる家づくり」、「既製品ではなくゼロからの家づくり」、そういうキャッチフレーズは私たちの感覚にとても良く馴染みました。
結局は両親との同居はしないことになりましたが、「建築家との家づくり」にとても魅力を感じたので、私たち世帯のみの家を建てることになった時も、建築家に依頼をしようと考えました。どちらかと言うと「建築家との家づくり」を楽しみたいから家を建てるという感覚になり、当初とは手段・目的が逆転していたような気がします。
建築家・林 雅子さんにはどんなご希望を伝えたのですか?
最初の打ち合わせの段階では、とにかく思いつく限りの希望を伝えました。南側が開けた土地だったので、それを活かした「明るい家」。
あまり主張が強すぎず、気を張らなくて良い、良い意味で「普通の家」。
家族と近い距離感でいられる「風通しの良い家」など。できあがったら実際の風通しもすごく良かったです。
林さんはすごく上手にそれらを消化されたのだと思います。雑誌やネットなどで読んでいた体験談などには、建築家と設計を詰めていく作業が結構大変そうに書いてあることが多かったので、そういうものだと覚悟していたのですが、私たちの場合は、提案された最初のプランで即決定しました。本当に何の不満もなかったです。
当初の予定よりも地盤改良など土地にかかる金額が高くなったこともあり、コスト管理も厳しかったと思いますが、色々と工夫をしていただき何とか範囲内に収まりました。(最後は林さん自身が工務店の見積もりを見て、この金額で本当に建つのかと驚かれていました。)
実際に生活していかがでしょうか?
一番気に入っているのは、ダイニングテーブルから見上げたら、空がいっぱいに見えるところ。その他にも、自分たちでは気付かないような細かい部分まで、暮らす人のことをよく考えてもらっていて、とても快適です。
また、決まった枠の中でその組み合わせを選ぶハウスメーカーなどの家づくりと比較して、何の制約もない(実際にはコストや建築基準など色々ありますが・・・)自由度の高い建築家との家づくりは、自分たちで決めなければならないことも多く、打合せは1週間に1度くらいのペースでしていました。家が建つまで大変な部分もありましたが、その分、実際に暮らした時の満足感も高いのではないでしょうか。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
ザ・ハウスがなければ、私たちが建築家に依頼して家を建てることはなかったと思います。建築家に依頼するということに対して、ザ・ハウスを知る前は敷居の高いイメージを持っていましたし、私たちには関係のない世界だと思っていました。
実際に利用してみて、担当の方の丁寧な対応や分かりやすい説明はもちろんですが、建築家ばかりを勧めるのではなく、工務店やハウスメーカーなど様々な選択肢を、私たちと一緒に中立的な視点で検討していただいたことがとても印象的でした。
それまで複数のハウスメーカーなどから話を聞き、営業担当者によって話が違ったりしたことがあったため、住宅業界に不信感を抱きつつあったのですが、ザ・ハウスさんのアドバイスを聞き、ここなら信頼できると感じたのを憶えています。
これから建築家と家を建てる方に一言
人任せにせず、妥協しない家づくりを目指すと、家が建つまでにかなりの体力を要しますし、その過程では、色々な苦労や障害に遭遇することがあると思います。けれども、それらを乗り越えてこそ得られる満足感もありますし、また、何よりも、その過程には苦労や障害の数よりも、さらに多くの喜びや素敵な出会いがきっとあります。
家を建てるのに別に特別な能力は必要ないと思いますが、「家を建てるということ自体を楽しむこと」この考え方こそが最も大切だと思います。
データ
- 建設地
- 奈良県生駒市
- 竣工日
- 2009年7月
- 設計
- 林 雅子
- 施工会社
- 株式会社じょぶ
- 構造
- 木造
- 敷地面積
- 155.75平米(47.1坪)
- 生活スタイル
- 単世帯住宅
- 種類
- 新築
本体価格
総工事費(税別)から、それぞれの敷地や建主の事情によって変動する解体工事、仮設工事、杭・地盤改良工事、引込工事、外構工事、冷暖房・空調工事、 その他建物本体に固定されていないものの工事を除いた金額。実際にかかる費用よりも坪当たり10~30万円ほど安く見積もられます。
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