家族の成長によって変化する家
N様(神奈川県川崎市)
家づくりに対して、当初からとても熱心に臨まれていたNさんご夫妻。
ハウスメーカーや工務店などの選択肢にも目を向けられ、広く検討された結果、2008年9月にザ・ハウスに来店されました。
家は「買う」ものではなく「創る」ものという、建築家・瀬野和広さんのポリシーのもと、どんな家づくりとなったのでしょうか。
家を建てようと思った経緯は?
当時、社宅に住んでいたのですが、あまり快適とは言えない環境で、湿気やカビの発生に日々悩まされていました。
そんなストレスから一刻も早く抜け出したかったこと、また、上の子が小学校に入学するまでに定住できる家を持ちたいという思いから、家を建てることにしました。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
最初はハウスメーカーの展示場を巡ったり、気になる工務店のセミナーに参加したり、マンションの抽選会に行ってみたりと、ほとんど手探り状態でした。
戸建てを決意して土地を取得し、依頼先探しに本腰を入れ始めてからも、不動産屋づたいに数社の参考プランを作成してもらったり、何度か大手ハウスメーカーと商談したり・・・と、しばらく場当たり的に動いていました。
建築家にお願いしようと考えたのは、そのような中、売り手が買い手の心情やニーズを逆手に取った商売ばかり仕掛けてくることに腹立たしさを感じ、自分たちの味方になってくれるプロの助けを得るべきだ、という結論に行き着いたためです。
建築家・瀬野和広さんにはどんなご希望を伝えたのですか?
まずは、入居希望時期や予算の他に、間取り・機能・設備など、思い付く希望を箇条書きにしてお伝えしました。
何畳を何部屋欲しいとか、設備はこういう具合にといった、決め付けた言い方では、本当に求めるものを伝え切れていないかもしれないという不安もありましたが、当時の私たちにはそれしか出てこなかったというのが実情でした。
瀬野さんは、そのような私たちの要望を消化し、時にはやんわりと却下しつつ、打ち合わせの度に、それまで気づかなかった視点を与えてくださいました。
暮らしは、今だけのものではなく、家族の成長にしたがって変化していく。変化に柔軟に対応できる余地があり、ゴミになってしまわない家づくり。
これが、瀬野さんの家づくりポリシーから私たちが受けた、最大の教示でした。
実際に生活していかがでしょうか?
確実に休みの日に家にいることが多くなりました。
広くなくても、空間にさまざまな変化があるため、窮屈さがなくて開放的です。
従来の常識にとらわれず、テーブルに腰掛ける、梁にぶら下がってみる、図面からは想像もしなかった場所でくつろぐなど、様々な使い道が毎日新たな発見を与えてくれています。
当初は、梁や木目は隠すべきものと考えていましたが、見上げるたびに、あらわしになった木組みが新鮮な刺激を、木目は落ち着きを与えてくれるので、とても気に入っています。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
どうやったら理想的な家づくりができるかを悩んでいた頃、建築家にお願いすれば良いというある程度の確信はあったのですが、一向に勇気が湧いてきませんでした。
そんな当時、たまたま情報収集に利用していたのが「ザ・ハウス@住宅知識」(※現在は「まるわかり注文住宅」になっています)でした。そこから建築家紹介のサイトに行き着いてからというもの、いてもたってもいられなくなり、自分を奮い立たせるように「ザ・ハウスへ行ってみよう」と妻に提案したのが訪問に至る経緯です。
あとは、他の皆様も言われている通り、こちらの希望を上手に汲み取った上で建築家をご紹介頂けたこと、そして何より、私たちの背中を押して下さったことに感謝しています。
これから建築家と家を建てる方に一言
家づくりの過程では、多かれ少なかれ、建築家やスタッフ、工務店、近隣の方と、さらには家庭内でも意見の対立や擦れ違いが起きると思います。延々と続くかのようなやりとりを辛く感じたり、日常生活とのバランスが維持できずに悩んだりすることもあると思います。
しかし、竣工を迎えれば、そんな苦労はあっさり吹き飛んでしまいますから、完成の日を夢見て頑張って欲しいと思います。
また、最初は「ぜひに」と希望した仕様でも、結局は必要なくなってしまったりと、完成までの長い間には、自分たちの思想やライフスタイルに変化と整理が起こります。
建築家との共同作業は刺激に満ちており、人生にも良い影響を与えてくれるものだと信じています。
勇気を出して依頼してください。
データ
- 建設地
- 神奈川県川崎市
- 竣工日
- 2010年4月
- 設計
- 瀬野 和広
- 施工会社
- 株式会社光正工務店
- 構造
- 木造
- 敷地面積
- 86.06平米(26坪)
- 施工床面積
- 111.4平米(33.7坪)
- 生活スタイル
- 単世帯住宅
- 本体価格
- 2,300万円(坪単価/68万円)
- 種類
- 新築
本体価格
総工事費(税別)から、それぞれの敷地や建主の事情によって変動する解体工事、仮設工事、杭・地盤改良工事、引込工事、外構工事、冷暖房・空調工事、 その他建物本体に固定されていないものの工事を除いた金額。実際にかかる費用よりも坪当たり10~30万円ほど安く見積もられます。
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