東京都LB邸
H様(東京都)
最初は建売住宅を検討していたというLBさんは、ふとしたきっかけで手に取った住宅雑誌で限られた敷地でも住みやすく個性的な家が手に入ることを知り、2002年9月にザ・ハウスに来店されました。
建築家・荒木 毅さんは、限られた光とスペースを最大限に生かして、日々の生活が楽しめる「豊かな家」を設計し、2003年12月に完成しました。
自分たちにとっては最高に使い勝手がよく住み心地のいい家は満足度100%とおっしゃるLBさんにお話を伺います。
家を建てようと思った経緯は?
住んでいた賃貸住宅の近くに手が届きそうな価格の戸建住宅が増えてきたため、将来の参考のためにと思い、見始めた(2002年7月頃から毎週)のがきっかけです。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
上記経緯から建売購入を検討していたところ、自分たちの予算と近隣の土地価格を見比べているうちに、狭小住宅が特集された住宅雑誌に出会い、土地から購入して建築家にお願いしようと、雑誌に掲載されていたザ・ハウスのホームページに飛び込みました。
土地から探そうと依頼した後、初めて紹介された土地に決めてしまったのですが、ちょうどザ・ハウスが主催するセミナーで荒木さんが講師をされるタイミングに合い、セミナーの前日に土地購入の申込みをしました。
建築家・荒木 毅さんにはどんなご希望をお伝えされたのですか?
・南側に家が隣接している敷地だが、光が十分に入り風が抜ける家
・家族が夫婦2人だけなので、普段生活する空間は限られたスペースをできる限り広くして仕切りの少ない家にして欲しい。
・プライバシーの守れる開いた空間が欲しい。
機能面では趣味で2人とも音楽をやるので、夜でも楽器が練習できる部屋が欲しい、といったところが主な要望で、部屋数とおおよそのコストと面積を伝えました。
実際に生活していかがでしょうか?
1日中安定した明るさが得られる家で、思った以上に満足しています。雨の日でさえ明るくて気持ちいいです。
生活導線が自分たちの生活スタイルに合わせてできているためか、意外にも楽でした。
2階建なのに音楽室以外仕切りがないため、家の中にいると空気を伝わってお互いの居場所を感じることができるのは非常に気に入ってます。
風が抜ける家だなぁと思うのは、室内のどこも湿気ることなしにからっとして気持ちよく、特別なサッシを使ったわけでもないのに冬の結露もなかったことです。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
よかったです。
複数の建築家から数人を選び出す過程が合理的に時間をかけずにできるシステムは最高です。また、建築家との距離もザ・ハウスのお陰であまり感じずに話しができてよかったです。
セミナーも(結局お願いした荒木さんの回しか参加しませんでしたが)有効でした。
これから建築家と家を建てる方に一言
建築家によるとは思いますが、建主のことを考えてくれる建築家の場合、建築家にすべて任せるのではなく、希望はすべてぶつけ議論しながら進めていくとよりいい家ができると思います。
自分の場合はことあるごとに建築家や工務店に希望を言ってきたため、かなり精力を使いました。ただし、それは住んだ時に報われますので、楽しみながら施主も参加することをお勧めします。
結果的には多少予定より時間が多くかかりましたが、世界にひとつしかないオリジナルのものをつくるわけですから、それも納得できると思います。
はじめにLBさんとお話しして、どんなことをお感じになりましたか?
初めてお目に掛かった際には、お洒落で若々しいご夫婦だなと感じました。建築に詳しい方だなとも。
実は、敷地がうちのすぐそばで、息子の通っている保育園の斜向かいでした。毎日子供の手を引いて見ていた風景の中に家が建てられるのですから嬉しかったですし、最初から自然と力が入りました。
園庭からぼーっと敷地を眺めたり、校門から出入りする際にどう見えるかを確かめたりしていました。
また、偶然周囲の数軒の住宅が建築家の設計した住宅だったので、少し意識しました(隣の敷地はほぼ同時進行で登録建築家のKさんが設計しておられました)。
具体的にはどのようにご要望に応えていったのですか?
まずは、敷地を見てのイメージをもとに案を作り、それを見ていただきました。その後、打ち合わせを繰り返し、ご要望を少しづつ満たしていきました。
具体的には、南側に家が隣接している敷地で豊かな内部空間をつくるために、建物をどの様な形体にし、どの様に太陽光線を入れるかについてのスタディを重ねました。
家々で囲まれた周囲にはスリット窓以外は窓を設置せず、北西にある保育園の園庭に向かって大きく窓を開きバルコニーを設置しました。これにより、居間からの眺めが広がり、園児の活動の空気が伝わってくる家になりました。
寝室とリビングを一体の空間とした2階は、ご夫婦のご要望にヒントを得た提案です。
音楽室や浴室などのある1階の床を土間とし、奥様のお好きなガラスブロックを間仕切りに使いました。
LBさんとのお打ち合わせはいかがでしたか?
ご主人は、ご自身でも模型を作り検討されるくらい熱心でした(恐ろしい)。
お二人は細かな点まで考えられ、ご夫婦で楽しみながら、どこまでも自分たちらしい住宅とすべく、こだわっておられました。
これから建築家と家を建てる方に一言
住宅を作るという行為においては、施主と設計者は意外と多様な側面で関わる事になります。お互い気持ちよく信頼しあえる関係が築ければ、その家づくりは半分成功したようなものだと思います。
私のように、コミュニケーション下手の人間を大らかに飲み込んで下さる建て主さんなら、楽しい家づくりになると思います。
データ
- 建設地
- 東京都
- 竣工日
- 2003年12月
- 設計
- 荒木 毅
- 施工会社
- (株)小河原建設
- 構造
- 木造
- 敷地面積
- 82.65平米(25坪)
- 生活スタイル
- 単世帯住宅
- 種類
- 新築
本体価格
総工事費(税別)から、それぞれの敷地や建主の事情によって変動する解体工事、仮設工事、杭・地盤改良工事、引込工事、外構工事、冷暖房・空調工事、 その他建物本体に固定されていないものの工事を除いた金額。実際にかかる費用よりも坪当たり10~30万円ほど安く見積もられます。
目的別に探す
メディア掲載情報