神奈川県川崎市A邸
A様(神奈川県川崎市)
自分達の育った環境のように将来庭のある一戸建てで子供を育てたいと思っていたAさんは、実家の近くに会社が移転するのを機に実家の敷地の中に家を建てることを決意され、2002年3月ザ・ハウスに来店されました。
建築家・本間 至さんは実家の隣に建てることを考慮し、Aさんの家に対するイメージを基に母屋の和のイメージと調和するような落ち着いた雰囲気を持った住宅を設計。この住宅は2003年12月に完成しました。
この家と共に家族が成長していくのが楽しみです、とおっしゃるAさんにお話を伺います。
家を建てようと思った経緯は?
私達は結婚した当初から、いずれは一戸建てに住みたいと思っていました。
二人共小さい頃から庭のある一戸建ての家に住み、兄弟達と共に育ってきたという環境も手伝ってでしょうか。子供を育てるにも「地に足をつけた暮らし」がしたいと思っていましたので、マンションに住むという考えは当初からあまり持っていませんでした。そう考えている矢先、たまたま会社が移転する事になり、住んでいる所からは通勤がとても大変になることに・・・。
たまたま移転先が実家と同じ市だったこと、また実家の裏手にそれなりの広さを持った敷地があり、いずれは両親との同居を考えていたので、思い切って実家の裏の土地に家を建てることにしたのです。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
家づくりのスタートですが「ハウスメーカー4社が無料で間取りプランを提案します」という企画が新聞に出ていて、試しに応募したことから始まりました。
家づくりに関して全くの素人だった私達にとって、出来上がってきたプランはどれも似たり寄ったりのものばかりに見えました。担当の営業の方と打合せを重ねても、逆に「何か自分達の暮らし方とは違うな・・・」という思いが強くなるばかりです。
「自分達の暮らしに合った家を建てたい」と思うのにそう時間は掛かりませんでした。
そして雑誌やインターネットで調べていくうちに「建築家」の存在を知りました。
もっと自分達の細かい意見やこだわりを取り入れた家を建てて欲しい。そのような思いから建築家に依頼する事を真剣に考え始めました。
建築家・本間 至さんにはどんなご希望をお伝えされたのですか?
最初、本間さんに「自分達の家に対する考え方」のアンケート用紙をいただきました。
今思えば、そのアンケートを書く事によって、ただ漠然と「建築家の建てた家」というものに憧れを抱いていた私達が、お互いの「家」に対する考え方や要望を少しずつ整理していく事が出来た良いプロセスだったように思います。ただ、最初の内は、私達の中にもまとまった具体的な要望があまりなく「ここはこうしたい」「ここはこんなのがいい」という部分部分を断片的に伝えるようなものでした。
アンケートを元に本間さんと打合せを重ねながら、更に希望を伝えました。
私達は共働きという事もあり、「お互いがデスクワークの出来るスペース」や「大容量の収納」などが必要でした。プランを見てから序々に建物をイメージしていく事ができ、「自分達の住みたい家はもっとこんな家なんだ!」というのが段々分かってきたように思います。1回目のプランをたたき台として、改めていろいろな要望を整理しお伝えしていく事が出来ました。
実際に生活していかがでしょうか?
最初にイメージとしてお伝えしていた「自然に触れる事の出来る家」とか「風が通り暖かい家」「(お客様も含めて)みんな居心地が良くて好きになる家」といったキーワードが全て盛り込まれていて、私達には贅沢なくらい広々していて住みやすく、気持ちのいい家でした。
子供達も家の中をぐるぐる駆け回れる事が嬉しくてしょうがないよう。家族もとても気に入っています。子供達がまだ小さいので、今後の成長を考えて設計をして貰いました。
これからこの家と共に、自分達の住み方・暮らし方がどのように変わっていくのか楽しみです。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
家づくりの初心者だった私達にとって、改めて「家づくりとは?」という事を考えるきっかけになったと思います。また、いろいろな建築家の作風に触れる事ができ、人柄や性格なども教えていただけるので「建築家」がとても身近な存在のように感じる事が出来ました。
これから建築家と家を建てる方に一言
建築家の方を紹介して頂く時に「ずっとつきあっていける人物かどうかを判断してください。」との言葉が、自分の中にとても印象深く残っています。
実際に建築家の方と打合せを重ねていく中で、その事がとても大事であるという事がよく分かりました。自分の意見や要望をはっきりと伝え、納得のいく回答を貰って下さい。「建築家と一緒に家づくりを楽しむ」ような気持ちを持っていれば良いのではないでしょうか。そして、お互いに「信頼関係」を築けるかどうかが、家づくりを成功に導く鍵であるといっても過言ではないでしょう。
そんな建築家の方と出会えれば、家づくりはきっと素敵なものになると思います。
はじめにAさんとお話しして、どんなことをお感じになりましたか?
お会いした印象は、ご夫婦共にちょっとシャイで控えめな方のように感じました。
ご主人様のご両親の庭先にご計画との事で、住宅に対する思いや希望のお話よりも、建設に対する具体的な話(敷地が接道していない時の、法的及び施工上の話など)が多かったように記憶しています。
お互いに初対面ですので、建主の方が心配されている点や関心事、聞いてみたい・話してみたい内容から進めていき、そこからお互い何かを感じ取れればよいかと思っています。Aさんご夫婦とも具体的なお話の後に、徐々に家のお話をしていく事が出来ました。
具体的にはどのような形でご要望に応えていったのですか?
私の事務所では、設計にはいる前にライフスタイル&プランニングという住宅調書に、ご希望や思いを書き込んで頂いています。
記入していただいた調書を拝見しますと、全体像については、かなり判かりやすい内容になっていましたので、骨格作りとなる基本プランニングはイメージがつくり易かったですね。また、全体の雰囲気については、和の雰囲気を持ち母屋とのバランスを気になさっていましたので、自己主張の少ない落ち着いた家にするよう心掛けました。
Aさんとのお打合せはいかがでしたか?
上のお子さんが1才とまだ小さく、計画中には下のお子さんも生まれたのですが、打合せには、いつもご家族でお見えになりました。我々設計者としては、ご家族の関係がダイレクトに拝見する事が出来たのは、良かったと思っています。
Aさんご夫婦はご希望の出し方が具体的な形ではなく、住まい方・使い方という抽象的な表現でしたので、逆に設計者としてはイメージし易く形がつくり易かったです。
私の事務所では、建て主の方の思いを遠慮なくおっしゃっていただけるよう、電話やメールでの簡単なやり取りは担当者(私のスタッフ)と行っていただく事が多いのですが、私を始め、担当者を信頼していただき頼っていただけたので、様々なお話が大変スムーズに進みました。
これから建築家と家を建てる方に一言
たくさんあるハウスメーカの中から一社を決める以上に、建築家を一人決める方がよっぽど難しいかと思います。しかし、相性・作風共に気に入った建築家が設計した家は、その方にとってのオンリーワンの住宅になる筈です。
形にする部分はご自分を信じて、あなたの選んだ建築家に期待してみてはいかがでしょうか。必ず想像以上の家を設計すると思います。それが我々建築家の仕事ですから。
データ
- 建設地
- 神奈川県川崎市
- 竣工日
- 2003年12月
- 設計
- 本間 至
- 施工会社
- 株式会社滝新
- 構造
- 木造
- 敷地面積
- 115.7平米(35坪)
- 生活スタイル
- 単世帯住宅
- 種類
- 新築
本体価格
総工事費(税別)から、それぞれの敷地や建主の事情によって変動する解体工事、仮設工事、杭・地盤改良工事、引込工事、外構工事、冷暖房・空調工事、 その他建物本体に固定されていないものの工事を除いた金額。実際にかかる費用よりも坪当たり10~30万円ほど安く見積もられます。
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