大阪府高槻市M邸
M様(大阪府高槻市)
家づくりを決意されたMさんは、住宅展示場の中にご自身がピンと来る家が無かったことから建築家との家づくりを思い立ち、2002年11月ザ・ハウスに来店されました。
もともとMさんと相通ずる部分の多かった建築家・猪股浩二+原 朱美さんは、多くのコミュニケーションを交わすことで、更に理想となる形を積み上げて行きました。Mさんらしさが滲み出たそのお住まいは2004年3月に完成。
出来上がったお住まいについて「想像していたよりも遥かに素敵だった」とおっしゃるMさんにお話しを伺いました。
家を建てようと思った経緯は?
子供が小学校に入学し、以前の住居スペースでは手狭になってきたので思い切って家を建てようと思いました。
マンションという選択肢もあったのですが、やはり間取り等自分達の思い通りに行かない部分が多い為、戸建てを建てる事へ絞りました。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
特に建築家にお願いするのを最初から希望していた訳ではありませんでした。住宅展示場ではいろいろなハウスメーカーの家を見たのですが、これと言ってピン!と来る家が無かったのです。
そこで、折角なので自分達の好みの家を建築家と一緒に作ってみようと考えました。
建築家に頼むと言っても知り合いがいる訳でもなく、また何となく敷居が高い感じもしていました。
インターネットでザ・ハウスを知り、これだったら一度試してみて私達に合う建築家がいなければ、また考え直したらいいか…、と思ったのです。
建築家・猪股浩二+原 朱美さんにはどんなご希望をお伝えされたのですか?
まず健康住宅であることをお願いしました。もともと木造住宅を望んでいたので、出来る限り健康に配慮した住宅をとお願いしました。壁材や床材も自然素材のものを希望しました。
以前住んでいた家のリビングがとても広かったので同じようにリビングを広く、そしてキッチンを対面式に。子供が三人いるので子供部屋の間取りなどについて全体的に割と大雑把な感じで要望をお伝えしました。
私達がお願いした猪股さん・原さんご夫妻は私達と年齢的にも近く、お子さんの歳も我が家と似ていることからとても話がしやすく、こちらが希望していることを最大限取り入れる努力をして下さいました。
実際に生活していかがでしょうか?
とても快適です。
設計図を見て自分達が想像していた家よりも遥かに素敵です。
1階の床は「チーク材」で、2階には「杉材」を使いました。無垢材というのは既製品のフローリングと違って、何とも言えない落ち着きがあります。1階はリビング、キッチン、洗面所のすべてに床暖房を設置しましたので、冬でも床暖房だけで暖かいです。戸建ては寒いという既成概念が一変に崩されました。
そして、これは建築家の方のセンスが大きいと思うのですが、杉の吹き抜けの階段の雰囲気や、坪庭の緑を眺めながら温泉気分の味わえる浴室など、ハウスメーカーでは出来ない独創的なアイデアが満載となっています。収納スペースも充実しており、すっきりと生活が出来ています。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
たくさんの建築家が登録されており、その中で自分の好みに合う人を見付けられるので良いサービスだと思います。
私達は登録されている建築家の作品集を見せて貰い、まずその中から三名ほどの方を候補として選びました。次にそれぞれの方と実際に会ってお話しをし、一番自分達に合うと思われる人を選びました。それが今回お願いをした猪股さん・原さんでした。
こちらが建築家を選ぶ際に、ザ・ハウスの方に貴重なご意見をいただいたことも大きなメリットでした。
これから建築家と家を建てる方に一言
家に対する好みが強いという人は、ハウスメーカーではなく建築家と建てることをお勧めします。
『どの建築家の方を選ぶか』で相当迷うかと思われますが、建築家の作品集をじっくり見てみると、意外に自分にヒットする人はそれほど多くはないと思います。数名に絞り込んだら、必ず実際にお話しをしてみて下さい。この人なら…という人がきっといる筈です。
はじめにMさんとお話しして、どんなことをお感じになりましたか?
ご夫婦共、家に対するお考えをしっかりとお持ちでした。様々な本や資料でご検討されていたようで、計画の方向性を初期の段階で捉えることが出来ました。また自分達と同じ年頃のお子さんがいらっしゃることや夫婦が同じ職業を持つなど、我々と仕事や子育ての感覚が近かったこともあり、楽しい家づくりをして行ける気がしていました。
具体的にはどのような形でご要望に応えていったのですか?
家族が集う一日の中の貴重な時間を過ごすリビングダイニングを、動線の中心に置き計画を始めました。
建ぺい率や北側斜線、全体の床面積の関係などがあり、吹抜けは採らずに1階にリビングダイニングなどのパブリックな場所を、2階にはプライベートな個室を配置しました。
掘り込みの車庫からの動線もご希望でしたので、上下階のつながりを纏め、階段部分を開放感のある場所として捉えました。
北側は敷地より地盤が上がっていたので、暗くなりがちな北側水廻りを光庭を設けることで視線や暗さの問題を解消し、その緩やかな光は地下の階段にも差し込むようになっています。
最初は以上の考えをラフな図面でご説明し、ご意見をお聞きしながらハードな図面にし、模型で全体のイメージを掴んでいただきました。何回かお会いして意見を交換する時間を持つことで、お互いに納得がいく回答が得られたと思います。
Mさんとのお打合せはいかがでしたか?
設計の途中にご出産があったのにも関わらず、こちらの質問や確認事項にもすぐに対応していただき、とてもスムーズなやり取りが出来たと思います。
現場に入ってからは、どこにどういうものを置きたいか等の細部の打合せもメールや電話で毎日のように繰り返しお付合いしていただきました。
オール電化住宅で床暖房の為、1階の床はチーク無垢材となっていますが、その色や質感はお二人の好みを踏まえた上で採用され、竣工後も家具等が配置されると益々Mさんらしさが滲み出ているようで嬉しく思います。
これから建築家と家を建てる方に一言
多くの方がお仕事をしながらの家づくりになる訳ですから、設計者とのやり取りがどれだけ十分に気持ちよく出来るかが重要だと思います。
メールは伝達ツールとしては便利でとても有効ですが、我々はお会いして微妙なお考えを目の前でお聞きすることがとても大切だと考えています。
どんな些細なことでも設計する立場として受け入れること、またそれを消化することの繰り返しで理想の形に積み上げていくべきだと考えます。
そのような関わり合いを築けるかどうかが重要なポイントだと思います。
データ
- 建設地
- 大阪府高槻市
- 竣工日
- 2004年3月
- 設計
- 猪股浩二+原朱美
- 施工会社
- (株)橙工務店
- 構造
- 混構造
- 敷地面積
- 143.63平米(43.4坪)
- 生活スタイル
- 単世帯住宅
- 撮影
- 福沢昭嘉
- 種類
- 新築
本体価格
総工事費(税別)から、それぞれの敷地や建主の事情によって変動する解体工事、仮設工事、杭・地盤改良工事、引込工事、外構工事、冷暖房・空調工事、 その他建物本体に固定されていないものの工事を除いた金額。実際にかかる費用よりも坪当たり10~30万円ほど安く見積もられます。
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