大阪府寝屋川市W邸
W様(大阪府寝屋川市)
建替えを考えられていたWさんは、住宅展示場や工務店を回ったり、探された建築家をご自身で訪ねたりと、家づくりについていろいろな方法を模索されたのですが、結局、納得のいく依頼先が見つからず、2004年4月ザ・ハウスに来店されました。
建築家・林 雅子さんは、まずWさんのご要望を叶える為に無駄を削ぎ落とし、理解を得ながら、更に良いものにしたいと打合せをし重ねていきました。
今までは感じる事の出来なかった南側からの明るい陽射しを満喫出来るというそのお住まいは、2005年1月に完成。新しい住まいで、伸びやかに生活をされているWさんにお話しを伺いました。
家を建てようと思った経緯は?
家は一応持ち家でしたが、一つの屋根に二軒が入っているいわゆる「二戸一(ニコイチ)」住宅で、西玄関の北側に住んでいました。
築年数が40年以上経っており、数年前から何とかしたいとは考えておりました。幸いなことに、隣家の方が売りに出されて当方が購入する事が出来た為、思い切って建て替えを考えました。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
ご多聞に漏れず、まずは住宅展示場巡りをして粗品と電話をたくさんいただきました(笑)。数社地元の工務店にも行き、実際に建てた家なども見学しました。
インターネットでも情報収集し、建築家に直接お会いし建築途中の現場も見ましたが、考え方が合わずどうしようか悩んでいた時にザ・ハウスを知りました。
ザ・ハウスでは建築家の方3名と引き合わせていただき、考え方やこちらの懐具合も含め、林さんに依頼する事となりました。
建築家・林 雅子さんにはどんなご希望をお伝えされたのですか?
希望は多く、予算は少なく…。
まず、基礎はしっかり。都会の中で建築物に自然を求めるのは無理なのですが、可能な限り床下は土のまま、木も無垢材を使用。土台の防蟻処理は無し(シロアリさえ気を付けていれば、アリでも虫でも一緒に生活しましょうという考え)。
また外部と完全に遮断された快適な室内より、ある程度四季を感じられる室内を。
その他要望を数え上げると、20以上にも上りました。
実際に生活していかがでしょうか?
今まで南側が壁だけで、陽の当たらない生活だった為、南側に開口部を多く取り、かなり陽射しが入り、本当に眩しいくらいです。
柱から床まですべて節のある木を使用しているのですが、それぞれに表情があって、とても気に入っています。
階段と吹抜けがあり、そこを囲むように2階に四部屋取っています。
対面する壁に窓を取っているので、1、2階で空間の繋がりを感じます。
当方、本人及び子供も背が高い為、以前は部屋を移動する際、鴨居の下を亀のように首をすくめ部屋を移動していましたが、今の住まいは天井が高いので、そうすることも無くなりました。これで猫背解消になるのではと思っています。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
どのような建築家に依頼したら良いのか悩んでいる時に、ザ・ハウスを知り、とてもラッキーでした。こちらの考えを聞き、納得いくまでマッチングをして下さるのは、とても良いことだと思います。
また当方の家づくりが始まってから、ローン関係等を相談した処、迅速にかつ適切なアドバイスをいただき大変感謝しています。
これから建築家と家を建てる方に一言
依頼する側の考え方は千差万別、建築家も千差万別。いろんな方と話し合って、考え方、フィーリングの合う方を見つける。その中でも譲れない部分が出てくるかとは思いますが、お互いの最大公約数が多くなるような方と一緒に建てることが出来れば最高かと…。皆さん頑張って下さい。
はじめにWさんとお話しして、どんなことをお感じになりましたか?
こちらが最初からストレートな物言いをしてしまうほど、ご夫婦共に率直で気取らない方という印象を受けました。
家についてはWさんがあまりこだわらなかった処に対して、その分私の方が何とか良いものにしたいとこだわってしまいました。
具体的にはどのような形でご要望に応えていったのですか?
ほぼ正方形の敷地27坪、西側の前面道路が4メートル、三方を周囲の家に囲まれた条件の中で、駐車場を取り、子供さん三人の五人家族が、広く明るく快適に暮らしていただける為には何を最優先にすべきかという処から入って行きました。
1階に家族の場と水廻り、2階に個室が四部屋というのは最初からのご要望としてあったので、それを盛り込む為には、一切の無駄な贅肉を削ぎ取ることしかないと思い、間仕切りや建具を最小限にしました。
ただ詰め込むだけでは空間の広がりや明るさが確保できないので、吹き抜けを設けて上下の関係を密にしたり、2階からの採光を1階に下ろすようにしました。これについては、最初は勿体無いという抵抗のご意見が少しありましたが、模型などでご説明してご理解をいただきました。
条件としてご予算も厳しかったのですが、総2階のプランで、基礎と屋根の工事費を最小に抑え、構造は一間半のスパンを基準にして構造材の木材費も抑え、構造をシンプルな架構にしました。
なお、且つ構造は全て「現し」で、仕上げ工事も少なくしていますが、大工さんはとても大変でした。
結果、真ん中に一間幅の吹き抜けの帯を挟んで両側に一間半の部屋がくっ付いたような正方形のシンプルなプランになりました。
Wさんとのお打合せはいかがでしたか?
初回の打合せでご提案した案が決まり、本当にスムーズに進んだと思います。ご主人は基礎と防蟻剤などにこだわりを持っておられて、基礎は布基礎の高耐久仕様にし、防蟻剤は敢えて使用していません。
防湿コンクリートも打たず土を残すようにしています。その分土台と床下換気には気を配りました。それ以外は、ほとんど任せていただいて、とても気持ちよくやらせていただきました。
特にご近所と本当に仲良くされているのには感激しました。
これから建築家と家を建てる方に一言
最初から諦めてしまわずに、納得いくまで自分に合った建築家を探すことだと思います。
私達も建築主との出会いを探し大切にしたいと待っています。
データ
- 建設地
- 大阪府寝屋川市
- 竣工日
- 2005年1月
- 設計
- 林 雅子
- 施工会社
- 旭工務店
- 構造
- 木造
- 敷地面積
- 89.99平米(27.2坪)
- 生活スタイル
- 単世帯住宅
- 種類
- 新築
本体価格
総工事費(税別)から、それぞれの敷地や建主の事情によって変動する解体工事、仮設工事、杭・地盤改良工事、引込工事、外構工事、冷暖房・空調工事、 その他建物本体に固定されていないものの工事を除いた金額。実際にかかる費用よりも坪当たり10~30万円ほど安く見積もられます。
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