家族3人楽しく過ごせる家
K様(大阪府泉大津市)
建築家・林さんに以前より依頼したいと思っていたKさんは、他の建築家と比べることで奥様をきちんと納得させることが出来ると考え、2003年11月ザ・ハウスに来店されます。
ご主人の当初の思惑通り、他の建築家とも比較検討した結果ご夫婦の意見が揃い、林さんへ依頼されることとなりました。
構造的な問題がなかったこと、天井が高かったことなどから、林さんは取り壊して新築にせずリフォームすることを提案します。外壁と窓、骨組みはそのまま利用しつつ光の道をつくり、1階まで明るく柔らかな元の家からは思いもつかないような空間にしつらえていきました。
Kさんにとって当初作風から選んだ建築家でしたが、実はとても似たもの同士。
「ボクにとって林さん、スタッフの下川さんとの出会い、関係はとても幸福なものでした。」とおっしゃるKさんにお話を伺います。
家を建てようと思った経緯は?
賃貸マンションで暮らしていたボクに、父が「家を買って来い」と言ったためです。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
いいえ。
当初ボクは家、それから家を建てること自体にも関心がありませんでした。そんなですから必然的に妻がモデルハウスを見て回っていました。
そしてハウスメーカーで契約直前まで行きました。その時点(!)から家の事を真面目に考え始めましたが、納得できないトコロが多すぎてお願いするのを止めました。
そこで自分なりに考え検討していくうちに、初めて、家や家を作るという行為、そして『建築』というものに興味を持ちました。その結果、やっと建築家の方にお願いするところに行き着きました。
建築家・林 敬一さんにはどんなご希望をお伝えされたのですか?
・中庭。
・床に使用する木材。
・ひたすら居心地の良い家。
最初は他にも希望し、伝えた事がかなりあります。が、結果的にどうでも良くなってやめた事がいくつもありました。
それは林さんやスタッフの下川さんに説得された訳ではなく、なぜかと振り返って考えてみた処、ボクと妻、林さんと下川さんとの度重なる打ち合わせで、色々なものについて考えつくして決めて行けたことと、林さんと下川さんをとてもとても信頼していたからだった、と。
ただ今思えば、当初は多くを望みすぎていたなぁ。
実際に生活していかがでしょうか?
とても心地よい家です。
家族3人共楽しく過ごせる家です。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
ボクはザ・ハウスさんへお伺いする前から林さんにお願いするつもりでした。雑誌、そして林さんのサイトで過去に建てられた家を見てファンになっていたのです。
妻にも「林さんが良い!」と言って欲しかったので、2人でザ・ハウスへ行き、妻に林さん以外の建築家のファイルを見て貰いました。妻もキチンと比べることが出来た結果「林さんにお願いしたい」と思ったようです。
ザ・ハウスをボク達2人の意見を一致させる場として利用させていただきました。担当をしてくれたスタッフの方が、林さんとボク達夫婦ならきっと素敵な家が出来ると言ってくれた事がとても印象的です。
話がまとまる前に林さんの設計したHO-HOUSEへ連れて行って貰いましたが、そこでまたまたボクは「やはりこの人しかいない」となったのです。
ボクの片想いで林さんが引き受けてくれるかどうかだけが少し心配でした。
これから建築家と家を建てる方に一言
ボクにとって、林さん、下川さんとの出会い・関係はとても幸福なものでした。
これから建築家の方と家を建てられる方にも素敵な出会い・関係がある事を願います。
はじめにKさんとお話しして、どんなことをお感じになりましたか?
初めてお会いしたとき、Kさんは無職でした。これで家を建ててもいいのかなぁと、正直最初は心配になりました。音楽の話をしたら、お互いに『ジム・オルーク』と『はっぴいえんど』が好きだということが分かって気が合った上に、そのKさんと共に打合せをしていく奥さんの事もパッと見ただけで何となく気が合う感じがして、とても好きになりました。
具体的にはどのような形でご要望に応えていったのですか?
奥さんの元ご実家を改造して、そこで暮らしたいというお話でした。1階は自動車修理工場、2階は住宅、鉄骨造の建物です。築年数は30年位でしょうか。
取り壊して新築にしようという話もあったのですが、構造的な問題がなかったので改造することにしました。自動車修理工場の天井が高かったこともポイントです。
外壁と窓と骨組みはそのままで、家の真ん中に大きな光の通り道をつくりました。それにより1階のリビングダイニングがとても明るくなりました。まるで家の外にいるみたいです。2階は光の通り道によって、寝る場所や遊び場所など緩やかに分かれています。
Kさんとのお打合せはいかがでしたか?
初回の頃の打合せで、Kさんから「すごい家をつくって下さいね」と言われて、嬉しかったですね。Kさんご夫妻と僕とスタッフの4人で、いつもゆるゆるとした空気の中で打合せをしていました。
きっとみんな似た者同士なんでしょうね、楽しかったです。
これから建築家と家を建てる方に一言
新しい家で自分がどのように暮らしていきたいかを、建築家にきちんと伝えることが大切です。部屋の数や広さ、床や壁などの仕上げ材料を具体的に指定するのではなく、大げさですが自分がこれからどう生きて行きたいのか、というようなことを伝えて下さい。
僕達は、そのようなもやもやした要望を具体的な形にしていくのが仕事です。
家を建てるということは、色々な面で、面倒臭くてしんどい作業です。あまり煮詰まると苦痛になって大変なので、なるべく楽しみながら家をつくって行きましょう。
データ
- 建設地
- 大阪府泉大津市
- 竣工日
- 2005年6月
- 設計
- 林 敬一
- 施工会社
- (株)木村工務店
- 構造
- 鉄骨造
- 敷地面積
- 82.82平米(25.1坪)
- 種類
- リノベーション
本体価格
総工事費(税別)から、それぞれの敷地や建主の事情によって変動する解体工事、仮設工事、杭・地盤改良工事、引込工事、外構工事、冷暖房・空調工事、 その他建物本体に固定されていないものの工事を除いた金額。実際にかかる費用よりも坪当たり10~30万円ほど安く見積もられます。
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