リゾート気分が味わえる家
K様(大阪府西淀川区)
何気なく口にした「家を建ててみたら?」の一言を発端に始まった家づくりが迷走し、どこに相談してよいか悩まれていたKさんは、2004年10月にザ・ハウスに来店されました。
ご要望だった広い空間をつくり出すため、建築家・二宮俊一郎さんはプランニング上での対応や構造上での工夫を凝らし、今までどこから提案されたプランでも最後は納得できなかった夫妻の首を縦にふらせることに成功します。
知らない人も注目していくと云うその家について、「家以上に居心地の良い処はない、もう家族旅行もしないかもしれない」、とおっしゃるKさんにお話しを伺いました。
家を建てようと思った経緯は?
3年前に、会社の業績が好調な時期に口が滑りました。思わず「建ててみたら?」と。
奥さんは、私が認識していないほど、高い欲求で家の建築を望んでいたようです。
ここから現在の我が家の誕生秘話が生まれたのでした。
「むかしむかし、ある処におじいさんとおばあさんが…」
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
そんな訳ないでしょう(笑) 。普通の人は、建築家なんて知りませんし。ウチの場合は、私主導でまずハウスメーカー数社にコミットしました。
当然ですが、モデルハウスには、数度訪問いたしました。数年前なので、シックハウスの事がかなり頭をよぎりました。
この辺りの物語がとても長いのですが、最初お気に入りは3社。最初は大変対応が良かったのですが、そのうち、商売っ気のない処、営業準備不足のメーカーは振り落としました。
1社との打合せを重ねるのですが、そのメーカーの社内体制が私共の欲求に答えるレベルにありませんでした。
そうこうしているうちに、またしても、我が家の決定権者である奥さんの目に他社メーカーのものが目に留まるという事件がおこります。
しかし奥さんが気に入っていたそのメーカーに倒産の噂があることがわかり、何としてもこの相手と付き合わないようにするという事が私の当時の使命でした。家づくりのスタートから2ヶ月くらいの頃です。
ここからです、私の大阪在住の建築家探しが始まったのでした。
ザ・ハウスに行くまでに名前が挙がった建築家は5人です。いろいろな経過の中で6人目として二宮さんに面談するのですが、ポイントは「ウチの奥さんが納得する案」を出せるかどうかです。
対抗する倒産の噂があるメーカーの案は、予算の制限があるので現在の我が家よりもひと回り以上小さいものになっていたように感じます。また、メーカー以外のザ・ハウスと似たような会社にも目を向けていたことをここで正直に白状いたします。
本当に迷いに迷ってこの地にやってきた状態でした。
担当の方が救世主に見えたことは本当です。細かく対応して頂きましたし。
建築家・二宮俊一郎さんにはどんなご希望をお伝えされたのですか?
当時の打合せで、数十項目の希望をお伝えしました。例えば30畳のリビングだとか、階段の仕様についてなど、いろいろです。
ただ最大の課題は例のメーカーに負けないプランをという事でしたから、ちょっとズルイですが、その案もお知らせしてしまいました。
実際に生活していかがでしょうか?
今回の我が家は2軒目なのですが、夫婦とその子供(長女)は目が肥えてしまっておりまして、アラは気になります。全体的にシンプルですので、仕事の精度が目立ってしまいます。(この程度は許さなければならないのかと思いますが)
とは言っても、全体の印象は大変良いものです。西淀川区にこんな家が建つなんて誰も想像していなかったように感じます。
知らない人がよく注目しています。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
よかったです。
ザ・ハウスさんがキリキリやるような組織でなかったので、私共のペースで動けました。
皆さんの今後のご活躍に注目しております。
これから建築家と家を建てる方に一言
家を建てることの苦労は想像以上です。ですが、この「人生のイベント」は「人生最大の苦労」をする価値があります。
妥協をすることをやめて正面から立ち向かいましょう。建築家にすぐ依頼することをせずに、以前の仕事を確認することも良いでしょう。また、その実際に依頼して建てられて暮らしておられる方の意見も参考になると思います。
もう、家族旅行はしないかもしれません。(家以上に居心地の良い所はないです!)
はじめにKさんとお話しして、どんなことをお感じになりましたか?
家を建てられるのが2度目という事もあってか、新しい住まいに対して非常に熱意を持って取り組まれていると感じました。
具体的にはどのような形でご要望に応えていったのですか?
全てにおいて大きめの面積を要望されました。
3階建てにしてしまえば容易に解決できるのですが、敷地は住宅密集地で前面道路幅もあまり広くなく、且つ建築基準法上や予算上の制約もあるのでなんとか2階建てで納まる工夫をしました。
具体的には8帖の広さを持つ子供室を3部屋要望されたのですが、そのまま平面で並べてしまうと建築面積をオ-バ-してしまいます。その為、子供室を建築基準法上は地階に算定されない深さで半地下にして、6帖+4帖のロフトとして構成する事により広さを確保しました。
また、無柱空間で可能な限りの広さを実現する事と、柱型によるデッドスペ-スを無くす為に、鉄骨造による「K型フレ-ム」というフレ-ム工法を採用しました。
これは10㎝×10cmの柱を使用する工法で、鉄骨造でありながら柱を薄い壁内に納める事ができるので、木造のような平面計画が可能で、且つ鉄骨特有の大スパンを可能にしてくれました。また、通常の重量鉄骨よりも軽量な為、地業工事も地盤改良程度で済んだので、ト-タルなコストダウンに繋がりました。
Kさんとのお打合せはいかがでしたか?
前述のように新しい住まいに対して非常に熱心で、こちらが勉強させられる事も多く、非常に有意義に打ち合わせをさせて頂く事ができました。
これから建築家と家を建てる方に一言
建築家との家づくりは非常に長い時間と、膨大なエネルギ-を使う作業です。
それを上手く乗り越えるには、クライアントと建築家の相性がなによりも大切だと思います。
データ
- 建設地
- 大阪府西淀川区
- 竣工日
- 2006年4月
- 設計
- 二宮 俊一郎
- 施工会社
- 株式会社創建
- 構造
- 鉄骨造
- 敷地面積
- 180.57平米(54.6坪)
- 生活スタイル
- 単世帯住宅
- 種類
- 新築
本体価格
総工事費(税別)から、それぞれの敷地や建主の事情によって変動する解体工事、仮設工事、杭・地盤改良工事、引込工事、外構工事、冷暖房・空調工事、 その他建物本体に固定されていないものの工事を除いた金額。実際にかかる費用よりも坪当たり10~30万円ほど安く見積もられます。
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