家族を繋ぐ、ワンルームの家

私も妻も関西出身で、仕事の都合で関東にいるものの、「いつかは関西に帰ろう」「関西に帰ったら家を持とう」と漠然とした考えで、借家に住んでいました。

ところが夫婦ともに40歳を過ぎたところで初めて子供を授かることができ、考えが変わりました。今生活している関東で、家族腰を据えて暮らして行こうと。
また、家計のことも初めて真剣に考えるようになりました。

当時の家賃は夫婦二人での生活には問題無かったのですが、子育てをするには少し高く、またそれだけ払うのであれば自分たちの財産になるような形が良いと思うようになりました。いろいろと調べ検討した結果、「関東で家を持とう」という結論にいたりました。

家を持つなら集合住宅ではなく一軒家と、何となく夫婦の基本的な考えとしてあったので、一件家で物件探しを始めました。ところが、建売りにしても中古物件にしても、なかなかしっくりくるものが見つかりませんでした。

間仕切りがなく大きなワンルームというのが夫婦ともに好きな家の形で、実は当時住んでいた賃貸マンションも、ほぼ１年がかりで探し出した物件でした。ですが他の条件と合わせるとなかなかピッタリとくる物件には出会えなかったのです。
しばらく物件探しは難航しましたが、ある時「無いなら作ろう！」と思い立ったのです。

・家のどこにいても、家族の気配がわかる家
・家族が帰ってきたことがすぐに分る家
・大きなバルコニー
・家全体を明るく
・何かしら面白みのある家
・もちろんコストの希望も！

以上のようなことを希望としてお伝えしました。

岡村さんはこれらの希望を一旦抽象化され「結局はあなたたちの言っていることはこういうことではないですか？それなら具体化の方法は、こういう可能性もあるよ」と様々な角度からの新たなご意見をくださいました。

こんなにもいろんな可能性があるのか！と、それがとても楽しく嬉しくなりました。

何でも建築家に相談してしまいましょう。これからの人生を過ごす大事な場所をつくってもらう訳ですから、何でも相談できる建築家と巡り会うことが一番大事なことだと思います。

そこを楽しみながら建築家と一緒に家を建てる事は、家への愛着も湧きますし、なかなか出来ない貴重な良い経験になると思います。

心から信頼できる建築家とだからこそ、良い家づくりが出来るのだと思います。